平成29年5月24日

《突撃現場レポート》ドラムチッパーを導入 背板、短コロの破砕に大活躍!! ~津軽バイオチップ~

 津軽バイオチップ株式会社(中村弘社長、青森県平川市)はさきほど、木材切削用のドラムチッパーを新たに導入、稼働を開始しました。素流協スタッフが訪問・取材しましたのでレポートします。
 
津軽バイオチップ・ドラムチッパー

 導入したのは株式会社御池鐵工所のドラムチッパー(MDR-Ⅱ)。ドラムチッパーは、ドラムの中に取り付けられた刃が回転することで木材を切削する機械で、直径の大きな木材や、形の不揃いな複数本の木材を投入したりすることができるのが特長。

 当工場ではこれまで2台のディスクチッパーを用いてチップ生産を行ってきたが、製材工場由来の製材端材(背板)を切削しようとすると、投入した際に跳ねてしまうなど安全性と効率性が課題となっていた。今回新たにドラムチッパーを導入したことで、背板を安全かつ迅速に処理できるようになったという。

 また津軽地方の平野部という立地条件から、当工場では周辺のリンゴ農家からリンゴの剪定木の受け入れを行っており、重要な燃料原のひとつとなっている。リンゴは比重が高く大きな熱量を持つ反面、材質が非常に硬く破砕の際に負荷がかかる。また、剪定木のため長さ数十センチのいわゆる短コロや細い枝が多く形が不揃いであるため扱いづらい素材といえるが、当ドラムチッパーは問題なくチップ化。最大径60センチまで投入できるという。

 現在、このドラムチッパーは1時間あたり12~15トンの処理速度で順調に稼働(丸太のみの投入であれば1時間あたり30トン)。これまで以上に多くの背板や短コロが受け入れ可能となる。「原材料の安定的な集荷につながる」と中村弘社長も手ごたえ十分。

 林地残材の活用としても期待の高まるドラムチッパー、要注目です。

営業企画部 小嶋智巳